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瑠璃色
第5章 決断
はーっ…こんなに美味しいお肉、食べた事ないな。
直人さんは、私に焼かせる事なく、自分で焼いては
食べろ!食べろ!とすすめる。
「お前って、本当いい顔するなー。一緒に食べてると
俺まで嬉しくなるよ ハハハッ…」
「あんまり美味しくて、幸せに浸ってました…フフッ」
食事も終盤、昨日の事が頭から離れていた時…
「なぁ川崎…昨日、何があった?」
「えっ?」
サーッと血の気が引いていく感じ。
直人さん、今、何て言った?
昨日って…政則の事?何で?…何で知ってるの?
頭の中、いっぱいいっぱいで、上手く回らない
どうしよう…
直人さんの、ジッと私の事を見つめる顔は、とても
優しくて…
「直人さん…」
だけど、突然過ぎて言葉が出ない。
「川崎、大丈夫だから…お前の事は、俺が守るから」
「えっ…/////」
直人さん、その言い方はダメだよ。
私、今、勘違いしそうになっちゃったよ…
「直人さん、私、大丈夫ですよ!
えっと…昨日ですか?昨日は何もないですよ!何か
心配掛けてしまって、すみません」
「川崎、俺が何も知らないとでも思ってんのか?
俺が、どんだけお前の事見てると思う?簡単に大丈夫
なんて言うな!」
「簡単になんて…」
ポロッ…
「簡単になんて、言ってません…
私は…もう、本当にいいんです。これ以上、もう無理
です…もう、無理なんです…ウッ…ウッ…」