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第5章 決断

「それって、どういう意味？」
「あっ…いえ、もう彼に会う事もないと思うので…
もう、きっと…
みなさんには、たくさんの迷惑を掛けてしまって…
本当にすみませんでした。」

「それってさ、自分さえ、ここから居なくなれば
大丈夫って事？」
「えっ…なっ、なん…で…？」

カサカサ…パサッ…

「これ…何で…直人さんが…？」
「杉本さんが、教育係の俺がどうするか決めていいっ
て、渡してきた」
「……」

「この仕事が嫌で辞めるなら止められない…
だけど、そうじゃないんだろ？お前、この仕事、楽し
いんだろ？ずっと、やっていこうって思ってるんだろ
う？
あんな奴の為に、たった一人で悩んで、泣いて…
本当、バカだよ…」

いつの間にか、私の横にいる直人さん。
いつも頭をクシャクシャと雑に撫でるくせに、今は
優しく…とっても優しく撫でている。

「うっ…うっ…直人さん…」

ガシッ…ギューッ…

「なっ…直人さん…///////」
「もう、お前を泣かせるような事、俺が絶対にさせな
いから！　だから、これから先、ずっと俺に守られと
けっ！」
「///////」