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リップ・エレクト【完結】
第2章 約束に向かって…♡
”ふふふ…、まあ、これが数時間前に交わした最初の約束だった訳だ。ならば、次の約束を取り付ければいい…”


トシヤがバスタオルを首に下げて部屋に入ると、アキはすでに着替えを済ませていた。
そして床には布団が敷かれていた。


”ほー、パジャマじゃなくTシャツにスェットの短パンか…。意外だわ”


「…じゃあ、私も化粧を落としてシャワーを浴びてくるから…。せんべい布団で悪いけど、あなたは先に休んでて…」


「ええ、すいません。布団まで用意してもらって。でも、すぐには寝つけないと思うな。やっぱり…」


「…」


アキはやや硬い表情で黙ったまま、浴室に歩いて行った。


***


”ドライヤーの音が止んだ…。もうすぐ来るな”


トシヤは下着姿で布団の中に入っていたが、無論、目はギンギンに冴え切っていた。
加えて下半身も硬くなっている。
こちらもギンギンだった。


そう…、言うまでもなく彼はこの後、彼女から”仕切り直し”の再約束をゲットするつもりでいたのだ…。


「いやあ…、すっぴんも素敵だなあ、課長…」


トシヤは寝室に戻ってきたアキに早速のジャブを浴びせたが、彼女は相変わらずの硬い表情でスルーした。


「じゃあ、電気消すわよ」


「ええ。でも、おしゃべりは可ですか?」


「あのね…、ここで口説いてきても絶対無理よ。約束したんだもの。男らしくそれは守って!」


その口調はびしっとした力強いでものはあったが、どこか普段の課長中原アキの毅然としたそれとは違っていた。


***


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