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Gemini
第12章 夏が始まる
独特の味…

ふたりのイトコによって、それを嬉しく感じる思考回路が構築されていた。

足の付け根に感じるチクッという感触も心地よく、ルカの白い肌に垂れた残りを掬いとった舌先で、ペニスの中に残るものまで舐めとることに躊躇など無かった。

快感を与えるためではなく、ただ相手の性器を舐める…強いて言うなら、残っていた体液を舐めとるために、私たちは黙ったままゆっくりと舐めあっていた。


「これで満足?」
久しぶりに人間の言葉を聞いたような気がする。
ケモノのように盛ってしまったことを恥じる私が一気に戻ってきた。


「…ごめん…」

「ま、そんなときもあるよ」
そう言って私の下から抜け出したルカは、隣に来てその胸に私の顔を抱き寄せた。
「1個貸し、な」

(待ってよ、貸しって…そんなの今まで…)

なんて勝手な言い分!と思ったけど、シャワーを浴びたばかりのルカの体から漂う、ボディソープとは違ういい香りに包まれて、何も言えなくなった。


バレないようにそっとその胸に唇を押しつけたとき、ルカが私の髪にキスをした。

キャミソールの肩紐を直してくれた指が、優しく首筋を撫でる。


ルカの甘いキスが欲しくなって顔を上げると、同じタイミングで唇が重なった。

(あぁ…このキス…)

キレイにしてもらったはずのところがクチュ…となった気がする。
(このままじゃ、ルカのこと…)


帰り際、ドアを開けるときもまたキスをする。
ポーッとなりはじめたところで鍵の開く音。

必要以上にドキドキする。

ギリギリまで離してくれないルカを振りほどく。

帰ってきたノアのすぐ横をすり抜けて外へ出て、振り返らずに家に帰った。
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