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Gemini
第13章 花火大会の夜
「とりあえずコレに座ってて」
花火大会のパンフレットを広げて草の上に置いてくれた和樹を見て、ヒロも凛のために同じことをした。
「焼きそば買ってくるわ」
和樹はそう言うと、私たち3人を残してさっさと行ってしまった。
「さっきの和樹みたいの、見習ってよね!」
凛はちょっとご立腹だった。
「ぅぅ…りんりん、ごめん…」
「まぁまぁ」
「ヒロっていつもそうだよね」
ヒロが少しずつ言い返し始めて、ケンカになりそうな二人を私が宥めてる間も、和樹はなかなかもどってこなかった。
「そう言えば…和樹遅くない?」
凛もそう気づいたのが15分くらいたった頃だった。
そこから更に5分くらい経って、両手にビニール袋を下げた和樹が戻ってきた。
「おせぇな。どこいってたんだよ」
「コンビニ」
「え?焼きそばって…」
「焼きそば買った」
まだ熱い焼きそばが入ったビニールを渡された。そして和樹は、もう1つのビニールからレジャーシートを取り出した。
「ヒロ、そっち」
4人並んで座れる大きさのシートを2人で敷いてくれた。
(和樹、超優しいんだけど!)
凛が少し興奮気味に私に囁いた。私も普段の不器用な感じに隠れた優しさに感動した。
ヒロ、凛、私、和樹の順に座って、あれこれ食べ始めると間もなく時間になると放送が流れた。
お腹が満たされると、さっきまでケンカしそうだった2人がいつの間にかいちゃラブモードに切り替わっていた。
「和樹、いろいろありがとね」
暗くなって見えづらくなった和樹の顔を見てお礼を言うと、いつもの唇を噛む表情を見せながらそっけなく「おお」って答えた。
ドンッ
大きな音がお腹に響くとすぐ、一発目の花火が花開いた。
一斉に歓声が上がって、拍手も起こる。
花火大会のパンフレットを広げて草の上に置いてくれた和樹を見て、ヒロも凛のために同じことをした。
「焼きそば買ってくるわ」
和樹はそう言うと、私たち3人を残してさっさと行ってしまった。
「さっきの和樹みたいの、見習ってよね!」
凛はちょっとご立腹だった。
「ぅぅ…りんりん、ごめん…」
「まぁまぁ」
「ヒロっていつもそうだよね」
ヒロが少しずつ言い返し始めて、ケンカになりそうな二人を私が宥めてる間も、和樹はなかなかもどってこなかった。
「そう言えば…和樹遅くない?」
凛もそう気づいたのが15分くらいたった頃だった。
そこから更に5分くらい経って、両手にビニール袋を下げた和樹が戻ってきた。
「おせぇな。どこいってたんだよ」
「コンビニ」
「え?焼きそばって…」
「焼きそば買った」
まだ熱い焼きそばが入ったビニールを渡された。そして和樹は、もう1つのビニールからレジャーシートを取り出した。
「ヒロ、そっち」
4人並んで座れる大きさのシートを2人で敷いてくれた。
(和樹、超優しいんだけど!)
凛が少し興奮気味に私に囁いた。私も普段の不器用な感じに隠れた優しさに感動した。
ヒロ、凛、私、和樹の順に座って、あれこれ食べ始めると間もなく時間になると放送が流れた。
お腹が満たされると、さっきまでケンカしそうだった2人がいつの間にかいちゃラブモードに切り替わっていた。
「和樹、いろいろありがとね」
暗くなって見えづらくなった和樹の顔を見てお礼を言うと、いつもの唇を噛む表情を見せながらそっけなく「おお」って答えた。
ドンッ
大きな音がお腹に響くとすぐ、一発目の花火が花開いた。
一斉に歓声が上がって、拍手も起こる。