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Gemini
第14章 期待する体
機内では、座席は私たちが窓側、ママたちは真ん中のブロックだった。

「前後にすればよかったねー」
一番向こうのつーちゃんが笑うと、窓際の席に座ったルカが「え?なに?」と聞き返した。

確かに、横一列だと到底会話なんてできなさそうだ。


飛行機の中はエアコンが効いていて、薄着の私には少し寒かった。私の手に触れたノアがそれに気づいてブランケットを借りてくれた。

ブランケットの中でノアの手が私の太ももに触れる。
「ちょっと…」

「何やってんだよ」
ルカがそれに気づいて同じことをしてくる。

「待って…見られちゃう」
ブランケットの上から二人の手を押さえる。


「「大丈夫だよ」」
双子の声が揃った。でもスカートの中に入ってくる二人の指先には温度差があった。

「人も…通るし…」

「だからなんでもない顔してないとね」

「あっ」
どちらかの指がパンツ越しに触れた。
つま先立ちになって、ぐっと太ももに力が入る。

「開いて」

「もっと」

ノアの手が太ももを揉む。
さっき触れたのはルカだったんだ。

「だめ」

「ね、開いて」
ママたちに背を向けたノアが耳の中に直接囁く。
全身がゾクゾクして、目を開けていられない。

ルカがパンツ越しにそっと手を当てただけで、私の膝は離れてしまった。

「いい子だね」
ノアの言葉は魔法みたいにしみてくる。

目を閉じて下唇を噛む。
もちろん声を漏らさないために。

カリカリと布越しに爪で引っかかれると、膝のあたりまでゾクゾクが広がってしまう。

「ヒクヒクしてんだろーなー」
ルカが普通の声量で言った。

「やめてってば」

「もうトロトロになってるの?」
ノアは少し抑え目だったけど、それでも誰が聞いてるか分からない。
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