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Gemini
第14章 期待する体
「それなら二人で観光してくれば?」
「オレたち、カナデの様子見ながら動くし」
元々、大人二人とは別で観光する予定だったこともあって、違和感は無かった。
「奏、平気そう?」
「うん、少し休めば」
笑顔を見せた。
「じゃ、なんかあったら…」
「ん、連絡するよ」
ルカには悪いけど、ノアがそう言うと信頼感が増す。
心配してくれてるママたちには絶対に知られちゃいけない。
いけない期待に満ちてる私の心の中。
「じゃあ、行こうか?」
タクシーに乗り込む。
隣に座ったルカの指が私の指を捕らえる。
窓の外ではママとつーちゃんが私たちに手を振ってるのに。
「カナデからエロい匂いがする」
コソコソと内緒話をするルカ。
すぅぅっとこれみよがしに鼻から息を吸ってみせる。
「やめてよ」
そう言って強がれたのは口先だけ。
ドキドキしてる心臓と一緒に、脈打つようにジンジンしている別のところがある。
助手席に座ったノアは、ホテルの名前と場所を伝えるとミラー越しに私をじっと見ていた。
ホテルのロビーで手続きをしてくれてるノアの背中を見つめる。仕草も笑顔も男の人なのに、こんなに美しいなんて…。
「準備できてる?」
突然耳元で囁かれて、「ひゃっ」と声を上げてしまった。
「な、な、なっ」
「Vierge」
「やっ、やめてよ、こんなとこで」
「もう渡しとこうか」
ルカが握った手を開くと、いつものあれがあった。
「ちょっ、やめてよっ!」
(ここにいる人みんなにバラす気?!)
慌てて両手でルカの手に蓋をする。
「仲良しだな」
ノアが手を取り合ってるみたいな私たちを少し冷たい目で見下ろしていた。
ホテルの人が二人来て、私とママの荷物とノアたちの荷物を運びながらそれぞれの部屋に案内してくれた。
ふぅ…
ひとりだけの部屋。
ソファに座って一息つく。
手のひらを開くと中にはあれがある。
もう一度、ギュッと握りしめた。
「オレたち、カナデの様子見ながら動くし」
元々、大人二人とは別で観光する予定だったこともあって、違和感は無かった。
「奏、平気そう?」
「うん、少し休めば」
笑顔を見せた。
「じゃ、なんかあったら…」
「ん、連絡するよ」
ルカには悪いけど、ノアがそう言うと信頼感が増す。
心配してくれてるママたちには絶対に知られちゃいけない。
いけない期待に満ちてる私の心の中。
「じゃあ、行こうか?」
タクシーに乗り込む。
隣に座ったルカの指が私の指を捕らえる。
窓の外ではママとつーちゃんが私たちに手を振ってるのに。
「カナデからエロい匂いがする」
コソコソと内緒話をするルカ。
すぅぅっとこれみよがしに鼻から息を吸ってみせる。
「やめてよ」
そう言って強がれたのは口先だけ。
ドキドキしてる心臓と一緒に、脈打つようにジンジンしている別のところがある。
助手席に座ったノアは、ホテルの名前と場所を伝えるとミラー越しに私をじっと見ていた。
ホテルのロビーで手続きをしてくれてるノアの背中を見つめる。仕草も笑顔も男の人なのに、こんなに美しいなんて…。
「準備できてる?」
突然耳元で囁かれて、「ひゃっ」と声を上げてしまった。
「な、な、なっ」
「Vierge」
「やっ、やめてよ、こんなとこで」
「もう渡しとこうか」
ルカが握った手を開くと、いつものあれがあった。
「ちょっ、やめてよっ!」
(ここにいる人みんなにバラす気?!)
慌てて両手でルカの手に蓋をする。
「仲良しだな」
ノアが手を取り合ってるみたいな私たちを少し冷たい目で見下ろしていた。
ホテルの人が二人来て、私とママの荷物とノアたちの荷物を運びながらそれぞれの部屋に案内してくれた。
ふぅ…
ひとりだけの部屋。
ソファに座って一息つく。
手のひらを開くと中にはあれがある。
もう一度、ギュッと握りしめた。