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Gemini
第14章 期待する体

ノックの音がして、慌ててそれをテーブルに置いた。

ドアに向かいかけて、また戻り、どうしたらいいか悩んでいるうちにもう一回ノックの音。

「あっ、はい!」

「おれ」

「ちょっと待って」

とりあえず口が開いたままなってたバッグに入れて、ドアノブに手をかける。

(ん、どっちだった?)
ルカなのかノアなのか、分からないままドアを開けると、立っていたのはルカだった。

「どうした?」

「え?」

「すぐ部屋来るかと思ってたから」
そう言いながら、部屋の中に入ってきた。

「あ、うん…。」
さっきまで座ってたソファにルカがドカッと座った。
(バッグに入れておいてよかった)

「こっち来なって」
差し出された手に指先をのせると、ぎゅっと握られて引き寄せられた。

「はぁ…もう待てない…」
私の指にキスしてから、自分の頬に当てた。

「ルカ…」
まるでプレゼントを楽しみにしてる子供みたいでかわいいと思ってしまった。

(あ、プレゼントって私か…)
そう思った瞬間耳まで熱くなる。

「来て」
腰を抱き寄せられ、ルカに跨って座った。

いつもは軽い触れ合いから始まるキスなのに、初めからルカの舌が入ってきた。

ゴリッとしたペニスが押し付けられているように感じる。
「ぁんっ」

「何?」

「何って…当たっ…てる…から」

「気持ちいい?」

腰を掴まれてグニグニと潰されると、口から声が勝手に出てしまう。
「んっ…」

「オレも」

たっぷりと唾を絡めるキスの音でいっぱいになる。

気持ちのいいところに当たるように、ルカの手に包まれた腰の角度を自分で変えた。
本能のままに。

(これなら…イケるかも…)

「あっ…あ……あんっ……んっ…」

(やっと…)
待ちわびていた瞬間が訪れようとしていた。
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