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Gemini
第15章 初めて
やっとお腹が楽になった。ふぅぅっと自然に口から漏れたのは安堵のため息だ。
ウォシュレットを使ってキレイにする。
ふと見ると、ドアの下に大きな隙間がある。そこから音が漏れ聞こえてしまったのではないかとゾッとした。
その隙間に人が近づいてきたのが見えた。
「カナデ、大丈夫?」
(大丈夫じゃなくなりそうだったのは、ノアのせいなのに!)
「そのままシャワーも浴びるか?」
続くルカの声も近くで聞こえる。
「うん、汗かいたし…」
「おー」
そう返事をすると、気配が無くなった。ふたりとも部屋の方に行ったみたい。
体中に塗った日焼け止めを落としてると、ガチャッとドアが開く音がした。
「え?!」
「オレもサッと浴びさせて」
「待って、すぐ出るから!」
「いいって、いいって」
「わかった!もう私、出るから!」
バサッとシャワーカーテンを開けると上半身裸のルカがいた。
「なんだよ、そんな嫌がんなよー」
ほいっと渡されたバスタオルを、びしょびしょのまま体に巻いた。
「すぐ出るから待ってて」
体についたままの水滴が、エアコンの効いた部屋で急激に冷やされる。
心音だけがドクドクと熱くその存在を主張していた。
(どこで待ってれば自然…?)
(あ…服は…着た方がいいのかな)
(ノア…いない…)
浮かんでは消えていく。
とりとめもなく。
バスタオル姿のままソファに座った。
「ふぅぅ………」
大きく息を吐いて天井を見上げる。
ついにこの時が来たんだ。
目を閉じてこれから始まることを想像する。
(やっぱり裸で待ってるっていうのは…)
目を開けるとルカが覗き込んでいた。
「メディテーション?」
ポタッ
ルカの髪から雫が落ちてくる。
私は目を閉じた。
そうすれば、ルカがキスしてくれると思ったから。
ウォシュレットを使ってキレイにする。
ふと見ると、ドアの下に大きな隙間がある。そこから音が漏れ聞こえてしまったのではないかとゾッとした。
その隙間に人が近づいてきたのが見えた。
「カナデ、大丈夫?」
(大丈夫じゃなくなりそうだったのは、ノアのせいなのに!)
「そのままシャワーも浴びるか?」
続くルカの声も近くで聞こえる。
「うん、汗かいたし…」
「おー」
そう返事をすると、気配が無くなった。ふたりとも部屋の方に行ったみたい。
体中に塗った日焼け止めを落としてると、ガチャッとドアが開く音がした。
「え?!」
「オレもサッと浴びさせて」
「待って、すぐ出るから!」
「いいって、いいって」
「わかった!もう私、出るから!」
バサッとシャワーカーテンを開けると上半身裸のルカがいた。
「なんだよ、そんな嫌がんなよー」
ほいっと渡されたバスタオルを、びしょびしょのまま体に巻いた。
「すぐ出るから待ってて」
体についたままの水滴が、エアコンの効いた部屋で急激に冷やされる。
心音だけがドクドクと熱くその存在を主張していた。
(どこで待ってれば自然…?)
(あ…服は…着た方がいいのかな)
(ノア…いない…)
浮かんでは消えていく。
とりとめもなく。
バスタオル姿のままソファに座った。
「ふぅぅ………」
大きく息を吐いて天井を見上げる。
ついにこの時が来たんだ。
目を閉じてこれから始まることを想像する。
(やっぱり裸で待ってるっていうのは…)
目を開けるとルカが覗き込んでいた。
「メディテーション?」
ポタッ
ルカの髪から雫が落ちてくる。
私は目を閉じた。
そうすれば、ルカがキスしてくれると思ったから。