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Gemini
第15章 初めて
ルカはキスしながら隣に来ると、私の肩を抱いた。
「寒くない?」

唇が首筋に触れる。
「ん…気持ちいい」

「バカ」

ゆったりとしたキスが続いた。

でも、いつまでたってもいつもみたいに蕩けない。ルカが手の位置を変えただけで、ビクッと肩に力が入ってしまう。

「ごめん…緊張してる…」

「オレも」

ルカの手に導かれてルカの胸に手を当てると、ドッドッドッ…という大きな鼓動を感じた。
そのまま耳を胸に当ててみる。

「ほんとだ」
その心音が心地よかった。

「なんでこんなにドキドキしてるの?」

「当たり前だろ」

こめかみにキス。
髪をかきあげられて耳の後ろにキス。

ルカの温かい手のひらが背中に回って、バスタオルが外された。

私もルカのバスタオルに手をかける。

「おいで」
ルカの上に座って裸のまま抱き合う。
ふたりの間にあるペニスが熱い。

長い長いキス。

珍しくルカが何もしゃべらない。

からかうことも
蕩けさせることも
口にしない


背中に回されていたルカの手は優しく私を支えてくれていた。私たちの体温が同じになる頃、ルカがやっと唇を離した。

ルカの視線の先には、ベッドがあった。


ふたり手を繋いでベッドに向かう。

私をベッドに寝かせると、ルカが覆い被さるようにして私の体中にキスの雨を振らせた。

「カナデ…」
(今日はモンベベじゃないんだ…)

ルカの手に包まれた胸の先は、もう恥ずかしいくらいに固くなってる。それを優しく口に含まれると、体がくねくねと動いてしまう。

閉じていた脚はルカの手が近づくにつれて、自然と緩んだ。

「オレが欲しくてこんなに濡らしてるの?」

「……うん」

素直に認めると、ルカも意地悪は言わなかった。
「オレも。カナデが欲しくて…我慢できない」
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