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Gemini
第17章 バレないように
朝食を済ませて、ビーチに行く準備をしているところにママが来た。

「顔色もいいし、大丈夫そうだね。」
私のあちこちを触りながら、チェックする。
いけないことまでバレちゃうんじゃないかって、ドキドキして会話がぎこちなくなっちゃう。

「二人がいるから心配はしてないけど、無理しないようにね」

「うん、大丈夫大丈夫!」

「たまちゃんたちは今日どうするんだっけ?」
ルカが歯磨きしながらバスルームから顔を出す。

「タクシーで名所巡り」

「二日酔いは平気?」
ノアは荷物を整理しながら王子顔を炸裂させた。

「椿の方がやられてる。弱くなったねー!」
あははと愉快そうに笑うママ。

(あぁ、きっと私に起きたことなんて想像もしてないよね、ごめんね。)

「じゃ、気をつけて!お互い楽しもう!」
「はーい」
ハイタッチをしてママが出ていった。

自動ロックの音がする。


「そのスカートも似合ってる」
オープンショルダーから見えてる肩にノアがキスをした。

「これ塗るの?」
テーブルに出しておいた日焼け止めをノアが指さす。

「うん、そう」

「塗ってあげるね」
手のひらに出して私のうなじに触れた。邪魔にならないように髪をまとめて下を向くと、広い襟から手が入り、切れ込みの入った肩まで入り込んだ。

「もう水着着てるの?」

「うん…一応」

「どんなの?」
ルカが近づいて、私の首筋にキスをした。

「普通のだよ、ごく普通の」

「こんなに背中出すの?」
背中の方まで手を伸ばしながらノアが尋ねてくる。

「上にもう一枚着るの、向こうで、だからそんなに…」

「それならよかった」
服の下で水着のラインをなぞられて、ドキドキしてしまう。



私たちはいよいよ沖縄の海へ向けて、ホテルのバスに乗って出発した。
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