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Gemini
第19章 滲入
キレイなグラスやコースターがディスプレイされている琉球ガラスの工房兼お店の駐車場に止まった。

みんなが次々と車を降りていく。

今ならもしかして…とノアの目をじっと見つめた。
どさくさに紛れてキスしてくれるんじゃないかと期待して。

「ほら、みんな待ってるよ?」
ノアはそんな私の気持ちに気づきもしないで、セカンドシートの背を倒した。

「うん……そうだね…」


熱い陽射しに晒された体が、店内の冷房に冷やされてふと正気に戻る。

(あんな状況でキスなんて…どうかしてた)

色違いのグラスとコースターを選んで配送の手続きをした。ママとつーちゃんは、それとは別にビール用のジョッキもお揃いで選んでいる。

「ちょっと寒いから外出てくるね」
冷房が効きすぎた室内から、外へ出るとルカがついてきてくれた。

「車ん中は平気だったか?寒かったら言えよ」

キレイな形の唇に見とれてしまう。
ルカの優しい癒しのキスがほしくなる。

「ん、どうした?」

「ルカ…あのさ…」
キスしたい、そう言いかけたところでみんながお店から出てきてしまった。

「届くの楽しみにしてまーす!」
「にふぇーでーびる」

「ありがとう!!にふぇーでーびるー!」
陽気に沖縄言葉で挨拶してるママたち。

「早くアレでビール飲みたーい!」
ワイワイと車に乗り込むと車がまた出発した。
結局キスはお預けのまま。


今度はスカートをお尻の下に敷かずに、スカートを捲りあげて直接太ももがシートに触れるようにして座った。
そうすることでノアの手がさっきよりも大胆にスカートの中で動けるようになった。


車が動き出して間もなく、ノアが囁く。
「濡れちゃいそうだから、脱いだほうがいいよ」
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