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第20章 海鳴り

「そんなに大きい声出したら人が集まって来ちゃうよ？」

ハッとして左手の甲を口元に当てる。
「んっ…んむっ……むぅっ…」

ノアの舌が耳を出たり入ったりしながら、合間に言葉を囁く。

「クリトリス…気持ちよさそうだね。プリプリに膨れてペニスみたいに勃起してる」

「まだイクのは我慢しなきゃダメだよ」

「そんなに腰振ったらやらしい子だってバレちゃうね」


思考が溶けていく…
まだイッちゃだめなんだってことだけが、グルグルまわる。
もうすぐそこまで来ている快感に必死で気づかないふりをする。

「ルカ、カナデの中、どんな感じ？」

「指一本だけなのに締めつけヤバい」

「んふぅっ……んん………んぁっ…」
どんなに口を覆っても、鼻から抜けでてしまうはしたない声。

「ィ……ちゃう…」
自分でその言葉を口にしたことで、加速度的に絶頂へと近づいてしまった。

「だーめ、我慢」

アヌスの震えだけでも常に快感が高いところで保たれているのに、更にあちこちに刺激が加えられて、溢れてしまう寸前の状態が続いている。

ずっと聞こえている波の音と、私の体内を行き来する快感の波がリンクしていく。

「ぁー…２本入っちゃったよ」
ミチミチミチと音がしたような気がする。

とてつもない圧迫感によって一気に意識がそこに集中した。