この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Gemini
第21章 現実
それから二時間ちょっと経ったころ。ママはすっかり身支度を済ませていた。
「休み明けだし、ちょっと早く行こうかな」
「そっか、頑張ってね」
心の中で「やった!」と思ってしまう私は悪い子だ。
ママを送り出してすぐ、私はトイレへと向かう。なんてことなく全てを一人で済ませて、シャワーを浴びた。でも、チクチクと生えてきた毛に困ってしまう。
ボディソープを泡立てて、見えるところだけを処理してみると、あの日の私に戻った。それ以外のところも気になるけど、これ以上は自分じゃ無理だ。
準備を終えて、スマホを手に取る。
約束の6時より二時間も早いのは分かってる。
[もうママ出ちゃったけど]
ノアとルカそれぞれに同じ文を送った。
見ていてもなかなか既読がつかないので、ベッドに置いて雑誌を読み始める。
[けど?]
そう返事がきた。
ノアからだった。
ルカはまだ朝のLINEにすら既読がついてない。
[ルカ、いないの?]
[バイトかな、スマホ忘れてったみたい]
そんな…
じゃ、3人でご飯なんてルカは何も知らないってこと?
[3人でって言ってたよね?]
[2人じゃダメってこと?]
[そういう訳じゃないけど]
[もうカナデは準備できたの?]
(準備…って、どっちの…?)
ポンポンとテンポよくやり取りしてた手が一瞬止まってしまった。
「休み明けだし、ちょっと早く行こうかな」
「そっか、頑張ってね」
心の中で「やった!」と思ってしまう私は悪い子だ。
ママを送り出してすぐ、私はトイレへと向かう。なんてことなく全てを一人で済ませて、シャワーを浴びた。でも、チクチクと生えてきた毛に困ってしまう。
ボディソープを泡立てて、見えるところだけを処理してみると、あの日の私に戻った。それ以外のところも気になるけど、これ以上は自分じゃ無理だ。
準備を終えて、スマホを手に取る。
約束の6時より二時間も早いのは分かってる。
[もうママ出ちゃったけど]
ノアとルカそれぞれに同じ文を送った。
見ていてもなかなか既読がつかないので、ベッドに置いて雑誌を読み始める。
[けど?]
そう返事がきた。
ノアからだった。
ルカはまだ朝のLINEにすら既読がついてない。
[ルカ、いないの?]
[バイトかな、スマホ忘れてったみたい]
そんな…
じゃ、3人でご飯なんてルカは何も知らないってこと?
[3人でって言ってたよね?]
[2人じゃダメってこと?]
[そういう訳じゃないけど]
[もうカナデは準備できたの?]
(準備…って、どっちの…?)
ポンポンとテンポよくやり取りしてた手が一瞬止まってしまった。