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Gemini
第22章 ハリネズミ
「どうした?」
半分体を起こしたルカが、顔を覆ってた私の手をどかした。

「泣いてるかと思った」
優しいキスが頬に触れた。

「泣かないよ」
「泣くじゃん、すぐ」
唇がこめかみへ移動していく。

「あれは…泣いてる訳じゃないもん」

「知ってる」

目を閉じた私の唇へルカの唇が重なり、私は自然とルカの方に体を向けて首に手を回す。一連の流れのように、私たちはキスを楽しんだ。


「シャワー、浴びるか」

「え?今から??」

「そ。今から」

「まだ3時だよ?夜中だよ?」

「うん、夜中だよ」

「ま、目も覚めたしいいけどさ」

「よし、行くか」

立ち上がろうとするルカの胸を押す。
「一緒?別々でしょ?」

「一緒だろ」

「なんでよ、別!」

「分かったよ」
ルカは案外素直にボスンとベッドに寝転がって、私をしっしと追い払った。

着替えを用意してお風呂に向かう。

髪を洗いながら、鏡に映った自分を見ると、あちこちに赤い跡が残されていた。どっちが付けたものなのか…思い出すのも恥ずかしい。
なんだかんだ汗や色々がついてる体をたっぷりの泡で包み込んだ。

ガタッとドアが開く。

裸のルカが黙って入ってきた。
「え、まだ…」

「遅いから。暇だったし」

ルカはシャワーの前に割り込んで頭から浴び始めた。飛沫で私の泡が流れ落ちていく。

ルカのペニスがいつもと形が違っていて、つい目が離せなかった。
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