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Gemini
第23章 バランス
「奏も同じのでいいよね?これ、もう一つお願いしまーす」
凛が気を使ってくれてるのが分かって、私もなんとかしなきゃと頭を回転させた。
かといって、お土産は凛の分しかないし、沖縄の思い出のほとんどは…。
「あ、3人とも、先にどうぞ」
「ごめんねー。じゃ、リンリンこっち向いて」
ヒロはパンケーキと凛を何回も撮っている。
「ラブラブだねー」
「アホだろ、ただの」
私の言葉に和樹が反応した。
「あ、あ、あのさ」
この勢いでちゃんと謝ろうと思って、和樹の方をむく。
「ごめんね、えっと…」
「こっちこそ、ごめん。都合も気持ちも考えないで、しつこく」
「……」
「……」
「もうさー、付き合っちゃえば?」
「ちょ、バカっ!」
凛がヒロの頭をバチンと叩いた。
「だって、奏ちゃん、好きな人いないんでしょ?」
「もー、いいから、ヒロは」
「いるっ…できたかも…だから…」
「え…あ、そうなの?…和樹じゃなかったんだ」
凛は黙ったまま、またヒロの頭をぶった。
「…ごめんなさい。今日、ちょっと……やっぱり、帰るね」
和樹の方なんて1ミリも見れないまま、バッグを掴んでお店の外に出てしまった。
一瞬振り向くと、和樹が立ち上がってこっちに向かおうとしてるのが見えて、焦って更に駅の方に走り出してしまった。
凛が気を使ってくれてるのが分かって、私もなんとかしなきゃと頭を回転させた。
かといって、お土産は凛の分しかないし、沖縄の思い出のほとんどは…。
「あ、3人とも、先にどうぞ」
「ごめんねー。じゃ、リンリンこっち向いて」
ヒロはパンケーキと凛を何回も撮っている。
「ラブラブだねー」
「アホだろ、ただの」
私の言葉に和樹が反応した。
「あ、あ、あのさ」
この勢いでちゃんと謝ろうと思って、和樹の方をむく。
「ごめんね、えっと…」
「こっちこそ、ごめん。都合も気持ちも考えないで、しつこく」
「……」
「……」
「もうさー、付き合っちゃえば?」
「ちょ、バカっ!」
凛がヒロの頭をバチンと叩いた。
「だって、奏ちゃん、好きな人いないんでしょ?」
「もー、いいから、ヒロは」
「いるっ…できたかも…だから…」
「え…あ、そうなの?…和樹じゃなかったんだ」
凛は黙ったまま、またヒロの頭をぶった。
「…ごめんなさい。今日、ちょっと……やっぱり、帰るね」
和樹の方なんて1ミリも見れないまま、バッグを掴んでお店の外に出てしまった。
一瞬振り向くと、和樹が立ち上がってこっちに向かおうとしてるのが見えて、焦って更に駅の方に走り出してしまった。