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Gemini
第23章 バランス

なぜそんなに欲しかったのか不思議な程、私の舌はあの感触を焦がれていた。

「ペニ…ス…」

「あぁ……かわいい…」
頭の上に乗せていた手に、ノアの手が重なる。髪を撫でられてうっとりした気分になった。

「じゃあね、Ma Chérie、そこに座って」
ノアの指さした先は壁の前。

よく分からないまま立ち上がると、私の手を取ってほんの数歩の距離をエスコートしてくれる。


壁を背に正座した私の前に、ノアのペニスが突き出された。

「奥までたくさん飲み込んでね」

大きなペニスを迎え入れるためには、口を大きく開けなけくちゃいけない。
膨らんだペニスの先だけを咥えたところで、ノアは両手を差し出した。

「手を繋ごう」

「ん…むぅ…」

私は差し出されたノアの手それぞれに自分の手を乗せた。ノアの白くて長い指と私の指が深く絡み合って、胸がドキドキしてしまう。

舌をグルグルと動かして、ペニスの周りに私の唾を塗りたくる。時々感じるノアの味が欲しくて欲しくてたまらない。

「……ん…ぁ…」
引っかかるところを舌先で舐めたとき、ノアの口から声が漏れた。

「…はぁ…っ…」
少し吸いついたときには、ノアの指に力が入るのを感じた。


(もっとノアに声を出させたい…)

(もっとノアに気持ちよくなってもらいたい…)

鼻から息を漏らしながら、私はできる限り舌を動かし続けた。
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