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Gemini
第23章 バランス
目の前で上下しているペニスから、一時遅れてビュッと精液が飛んできた。

口元についたそれを舌を伸ばして舐めとって、舌の上で味を確かめてから飲み込んだ。


「はぁ……はぁ……はぁ……」

呼吸をする度ごとに少しずつ頭がクリアになってくる。

重たかったまぶたを持ち上げて、ノアを見上げる。
ノアは黙ったまま私を見下ろしていた。

滴りそうになっている雫を舐め取るために、口を近づける。壁に押し付けられていた両手を、ノアの指という楔から引き抜いて、まだ硬いペニスに添えた。


先の割れ目に舌先を割り込ませて、まだ微かに感じる味を堪能する。



「次はカナデの番、だね」

立ち上がるように促されて、壁にもたれた。
知らない間に口から溢れた私の唾は首を濡らして、服の胸元まで染みていた。


「広げてよく見せて」
今度はノアが床に跪く。

「自分で動いて、好きなところに当てて」
ノアはべーっと舌を出して私を見上げてきた。

「え…自分…て」


どうしてこうも恥ずかしいことばかり思いつくんだろう。ノアは本物の意地悪だ。

(恥ずかしい…)
熱くて痺れて堪らないところと、湿って光ってるノアの舌との距離を見て、心臓がバクバクと激しく轟きだした。

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