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Gemini
第24章 普通じゃない
ノアの家庭教師の日が来てしまった。
あのことには触れない方がいいのか、触れないのは不自然すぎるのか、分からないままその時がきた。
ドアを開けた先に立っていたのは、何から何までいつも通りの普通のノアだった。
「試験は?どうだった?」
そんなの、ボロボロに決まってる。
「まだ返ってきてないよ。きたのもあるけど…」
「見せられない感じ?」
からかうように笑ったノアは、本当にいつも通りだ。
「うーん……そ、かな…」
私はきっと上手く笑えてない。
「問題だけなら見せてくれる?」
「うん……これ」
手渡すとき、その指に目がいってしまう。
「この辺りの問題はいけた?」
「うん、そこは」
「これは…ちょっと難しかったね」
「うん…ダメだった、そこ、全滅」
「この間は怖がらせちゃった?ごめんね」
「っえっ?!あっ…全然っ…ううん…大丈夫」
「あの子、ああいうのが好きなんだって」
「へ、へぇー、そうなんだー」
まるで棒読みだ。
(ノアは?ノアが好きな訳じゃないのかな?)
「女の子は好きな子も多いよね、なんとなく」
「あっ、え?そう?そうかな?」
「カナデはどう?嫌いじゃないよね?」
「な…なんで?そんなことな…えっ?」
「ふふっ、分かったよ」
笑ったノアの顔を見て、からかわれたと知った。
何をどう分かってて、どう思ってるのか、ノアはとても分かりにくい。
「じゃ、始めようか」
真面目な授業が始まって、そして終わった。
あのことには触れない方がいいのか、触れないのは不自然すぎるのか、分からないままその時がきた。
ドアを開けた先に立っていたのは、何から何までいつも通りの普通のノアだった。
「試験は?どうだった?」
そんなの、ボロボロに決まってる。
「まだ返ってきてないよ。きたのもあるけど…」
「見せられない感じ?」
からかうように笑ったノアは、本当にいつも通りだ。
「うーん……そ、かな…」
私はきっと上手く笑えてない。
「問題だけなら見せてくれる?」
「うん……これ」
手渡すとき、その指に目がいってしまう。
「この辺りの問題はいけた?」
「うん、そこは」
「これは…ちょっと難しかったね」
「うん…ダメだった、そこ、全滅」
「この間は怖がらせちゃった?ごめんね」
「っえっ?!あっ…全然っ…ううん…大丈夫」
「あの子、ああいうのが好きなんだって」
「へ、へぇー、そうなんだー」
まるで棒読みだ。
(ノアは?ノアが好きな訳じゃないのかな?)
「女の子は好きな子も多いよね、なんとなく」
「あっ、え?そう?そうかな?」
「カナデはどう?嫌いじゃないよね?」
「な…なんで?そんなことな…えっ?」
「ふふっ、分かったよ」
笑ったノアの顔を見て、からかわれたと知った。
何をどう分かってて、どう思ってるのか、ノアはとても分かりにくい。
「じゃ、始めようか」
真面目な授業が始まって、そして終わった。