パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第24章 普通じゃない

二学期が始まって
もうすぐ１ヶ月が過ぎようとしていた。


なんにもアクションを起こしてくれないルカ
衝撃的すぎる場面以来、気まずいままのノア
そして
好意を纏ったメッセージをまめにくれる和樹



もういっそ和樹と…なんて、身勝手な妄想も出尽くした頃だった。



「かなで…ちゃん、だよね？」

学校帰り、マンションの前で女の人に声をかけられた。髪型が変わっていて一瞬悩んだけど、眼鏡の奥の眼力の強さですぐに分かった。〘あの〙人だ…。

「あ…はい…」

「分かる？私のこと」

「ぁ…はい…」
ルカともノアともそういう関係持ってる人だってことは、分かってる。

「ノアくんと待ち合わせしてたんだけど遅れるって連絡があってね」

「はぁ…」

「それで、ルカくんに家に入れてもらうように言われたんだけど、ルカくん、今日はバイトで遅いらしくて…」

「はい…」

「かなでちゃんなら合鍵を持ってるって」

「え…あ……まぁ…」
（ノアがそう言ったなら、家に入れてあげた方がいいのかな？まぁ、あんなことまでしてる仲なら…）

「あ、でも、私一人でお邪魔してるのも良くないから、できればかなでちゃん一緒に…、おしゃべりでもしながら待たない？」

「……」

「お願いっ」

「……分…かりました」

先にノアルカの家の前に行っててもらって、私は自分の家に合鍵を取りに行った。

（ノアが帰ったら、あの人とまた…）
何度も思い出したあの光景が、頭の中に鮮明に甦ってきた。