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Gemini
第6章 知らなかったこと
ルカの指の動きに合わせて腰が勝手に揺らめいてしまう。
「挑発してんの?生意気だな」
「っんぅ………ぁぁ…」

チュク…チュクッ…とルカの指に鳴らされる音が、その動きと合わさって私を刺激してくる。

「ゃ…また…変なの……ルカぁ…」
唇が私の口を塞いでも、ルカの口の中で名前を呼んでしまう。


インターフォンが鳴った。

ルカの舌は構わず、更に深くまで私の口の中に入ってきた。指の動きも止まらない。
「ぅうっ……んぅぁっ……ぁって…」
舌が絡められて、しゃべることもできなかった。


今度はリビングに置いたままのルカのスマホが鳴った。
(あぁ…やっぱりノアだ…)

ルカのキスはもっと激しくなって、口の端から二人の唾液が溢れそうだ。

「んんっ……ぁって…るぁっ……」

撫でてただけだったルカの指は、私から離れずに今度はグルグルと揉むような動きになった。

途端にまたあの感覚が蘇り始める。
「ぁ……ぅかっ…らめって……んっ…」

ルカの足に邪魔されて、足を閉じることもできない。リビングで鳴ってるルカのスマホの着信音が、まるで警戒音のように私を急き立てて、心を乱してくる。

「……っん……ぁ…ルカっ…また…ぁっ…」
囚われていた舌が自由になってやっと口にした言葉は、拒絶ではなく快感の報告だった。

「またイキそう?」
ルカのグレーがかった瞳が意地悪に光った。私はその輝きから目を逸らす。
「…ぁぁっ……ルカ…」
意識は弾けそうな痺れに集中していく。

「目、見てmon bébé」
私は目をこじ開けて、ルカの瞳を見つめる。
「かわいいな、カナデ…」



窓をトントンとノックした。
ノアはすぐそこにいる。

「カナデー」

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