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Gemini
第8章 週末
さっき和樹と歩いてきた道の方を振り返って見たけれど、もうそこに和樹の姿は無かった。
(見られてたらどうしよう…)
ルカは私の肩を抱いてマンションの方へ歩き出した。
「どっか行くんじゃなかったの?」
ツンツンした言い方ではあるけど、肩は振りほどかない。
「コンビニ行こうかと思ったけどいいや」
マンションの鍵を開け、当たり前のようにエレベーターでウチの階のボタンを押す。
「今日環ちゃん準夜だったよな」
ママのシフト表は、毎月ルカの家にも渡してあるけど、まさか把握してるとは思わなかった。
「そうだけど」
「夕飯は?」
「要らない」
「怒ってる?」
「怒ってるよ」
なんだかんだ言いながら、結局ウチの中までついてきてしまった。ルカは当たり前みたいにソファに座って、長い足を組んでいる。
「何?付き合ってんの?」
「違うけど…」
「なんだ、焦った」
私はキッチンでグラスに注いだ水を一気に飲み干した。
「ダメだから。オレら以外、認めないから。」
「何言ってんの?」
グラスをスポンジで洗って、すすいでるところにルカが近づいてきた。
「ちょっ…何?」
一瞬でルカの唇に囚われてしまう。流しっぱなしの水よりも、唇に与えられる柔らかな舌の感触に神経が持っていかれる。いつもの優しいキスだ。
濡れた手のままルカのTシャツをキュッと握ってしまう。
いつもならそろそろ唇の中に舌が入ってきて、私の舌とチロチロと擽り合うというところで、唇が離れてしまった。
(えっ……?)
ルカは意地悪そうな笑顔で私を見つめながら、流しっぱなしになっていた水を止めた。
もう一度ルカの顔が近づいてきたとき、私は自分からルカの首に腕を回していた。
(見られてたらどうしよう…)
ルカは私の肩を抱いてマンションの方へ歩き出した。
「どっか行くんじゃなかったの?」
ツンツンした言い方ではあるけど、肩は振りほどかない。
「コンビニ行こうかと思ったけどいいや」
マンションの鍵を開け、当たり前のようにエレベーターでウチの階のボタンを押す。
「今日環ちゃん準夜だったよな」
ママのシフト表は、毎月ルカの家にも渡してあるけど、まさか把握してるとは思わなかった。
「そうだけど」
「夕飯は?」
「要らない」
「怒ってる?」
「怒ってるよ」
なんだかんだ言いながら、結局ウチの中までついてきてしまった。ルカは当たり前みたいにソファに座って、長い足を組んでいる。
「何?付き合ってんの?」
「違うけど…」
「なんだ、焦った」
私はキッチンでグラスに注いだ水を一気に飲み干した。
「ダメだから。オレら以外、認めないから。」
「何言ってんの?」
グラスをスポンジで洗って、すすいでるところにルカが近づいてきた。
「ちょっ…何?」
一瞬でルカの唇に囚われてしまう。流しっぱなしの水よりも、唇に与えられる柔らかな舌の感触に神経が持っていかれる。いつもの優しいキスだ。
濡れた手のままルカのTシャツをキュッと握ってしまう。
いつもならそろそろ唇の中に舌が入ってきて、私の舌とチロチロと擽り合うというところで、唇が離れてしまった。
(えっ……?)
ルカは意地悪そうな笑顔で私を見つめながら、流しっぱなしになっていた水を止めた。
もう一度ルカの顔が近づいてきたとき、私は自分からルカの首に腕を回していた。