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アンケートから生まれた Love story
第5章 スコール
見上げる彼の顔が、滲んでぼやけてしまった。
……私、悲しいの?
苦しいの?
確かに、予兆も前触れもなく消えてしまったけど
今までと同じように仕方ないって思えば、次に進めると思ってた。
時折、寂しいような
胸がチクッと痛むような
どこか虚しい感情に陥ることはあったけど
気付かないふりをしてやり過ごしてきたんだ
……だって
こんな風に
私の心を汲み取ってくれる人なんて、居なかったから……
「傷付いたまま、1人で解決しようなんて無理だ」
雨に濡れて
冷えた彼の指先が、私の頬に触れる。
「やることは、ちゃんと終わりにすること」
「……っ」
「終わらせようぜ。手伝うから」