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アンケートから生まれた Love story
第6章 結婚の条件
なんとかしたいと言ったはずの蓮さんも、多少なりとも戸惑っている。
年齢を気にする女が、闇雲に結婚したいと願うのは理解できなくもない。
ただ、彼女の場合は謎の存在がネックになっていた。
“ 教祖が誰か聞いたところで、俺には何の関係もねぇだろ
それでも正体は言えねぇんだな? ”
“ ……ごめんなさい ”
結局最後まで分からなかったし
……それに
「……蓮さん
すみません、早速訂正させてください」
言い出したけど、無理だ。
そう自分でも分かってるから、やっぱり頼めない。
「相手を探してって言ったけど、取り消します」
「……なんで?」
「 ‟ 条件 ” があるんです。えらいエグイ条件。
俺が頼まれた立場ならまず断るし、何よりも……」
左胸の奥で、揺れ動く感情。
押し黙って、組んだ自分の手を見つめる。
「……タカ」
こーいうときの、蓮さんの察知能力はハンパない。
ジリジリと詰め寄られて、尋問の立場が逆転した。
「お前、まさかとは思うけど……まさかだよな?」
そのまさかです、と言えず
一昨日の土曜日
不測事態発生の場面が、脳内に蘇ってきた。