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アンケートから生まれた Love story
第6章 結婚の条件
・・・撃たれた? 俺。
『……ごめん、離れます』
年上の彼女に、ここにきて敬語。
血が昇った頭の上から、徐々に気圧が下がっていく。
真後ろから狙っていた秘密警察に、心臓を一撃されたと思ったけど
この狭い扉の前に立つのは俺と彼女しか居ない。
『でも週明け蓮さんに殺されるかも』
『……えっ?』
俺の独り言で、彼女が顔を上げた。
濡れた髪、唇
揺れるチェーンピアス
雲の隙間から現れた太陽の光が、彼女の瞳に反射してる。
・・・なんだこの感情。
『唐突に、話を戻すけど』
居たたまれない空気に耐え切れない、ダサさ万歳。
キスの理由を聞かない彼女をいいことに、勝手に進める。
『あんたの察した通り、奇妙なことに実はある人から頼まれてる。
……だけど
それは今ここに来た俺には、関係ない気がしてる』
『……!』
『逃げていったしえりさんを俺は追いかけた。
だから……協力するよ。 出来ることなら』