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アンケートから生まれた Love story
第7章 間違ってないよ
── 自社のグループ企業に、気まぐれに足を運ぶ最高経営者は
社員達とのコミュニケーションをとても大事にしている。
だから毎回こうして、不定期に呼ばれる各部署の面々が集まるのだけど……
「………」
うちの女社長も含めて、2~30人いる人だかりの中で
1人の男性に目線が止まったのは、明らかにその人が目立っているからだ。
……だけど
お互いの距離、僅か数m。
明らかにその人も、微動だにせず私を見ている。
「……!」
── 見覚えがある。
ふわりとウェーブのかかった、茶色く光る髪
シャープな輪郭、目力の強い印象的な顔
無駄なものが一切無い、モデルのようなスタイル
……あれは……!
「どうしたんですか? ボーっとして」
並んで立っていた、ショートボブの綺麗な女性が
彼の顔の前でひらひらと手を振ってみせた。
「もしもーし、カリスマ鬼MD様~」
「「……!!」」
「……姫宮さん? 聞いてます?」
・・・カリスマ(鬼)MD
ひめみや……
姫宮って……