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アンケートから生まれた Love story
第7章 間違ってないよ


「神楽~。お前まだ業務中か?」


CEOの声でハッと我に返る。


「もしもう帰れるなら…」
「いえ! 今日はお先に失礼させていただきます!」


危ない、ここで捕まって会食になんて言われたらドタキャンになってしまう。

最高経営者の誘いを未然に防ぐという、労働者あるまじき行為だけど
今日ほど大事な日はないのだから仕方ない。


「では、さようなら……っ」


90度直角で頭を下げて、ちょうど到着したエレベーターに飛び乗る。

フロアに振り返った瞬間
あっという間に女の子達に囲まれていた彼と……目が合って

そして

ドアが閉まる直前

両目を瞑り
右手を顔の前へ垂直に立てた、彼の口が小さく動いた。



‟ ごめん、シェリー ”



「……!」


……1週間前の
同じ言葉を思い出して、ドクンと心臓が跳ねる。


‟ あの時は、ごめん ”

‟ あんたに助けてもらえなかったら、俺とあいつは死んでた ”


「……っ」


……間違いない。

彼は同じ大学の2年年下だった、姫宮蓮……!






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