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アンケートから生まれた Love story
第7章 間違ってないよ
……キュン、と胸が締め付けられる。
さっきから、彼の言葉のひとつひとつが
私の女という部分に否が応でも侵入してきて、苦しい。
……本気にしちゃ、だめ。
聞き流すくらいの、軽い気持ちでいなきゃいけないのに。
「任務はちゃんとやるから、心配すんな」
鞄を持ち直して、タカくんは歩き始めた。
隣りで立っていた2人組の女の子が、ハートの視線を彼の後ろ姿に向けているけど
……そうだった。
今日の目的を忘れてはならない。
「行くよ、しえりさん」
「う、うん!」
気を取り直して、慌てて彼の隣りに並んだ。
駅を抜けて、みなと○らいと呼ばれる一帯へと足を踏み出す。
タワービルや観覧車、数々のホテルや商業施設が連なる洗礼された都市。
視線の先に、豪華客船が停泊している海も見える。
夜景が美しいこの辺りに来るのは久しぶりで、夏の夜風が心地よく感じられた。