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アンケートから生まれた Love story
第7章 間違ってないよ
・・・イケメンって罪ね。
オーディエンスからブーイングを浴びそうな発言も
あぁそうですかと素直に納得してしまいそうになるんだから。
「この先な」
橋を渡り終えた先の、ショッピングモール。
入らずに脇道に逸れて、横断歩道を渡るその先には
文化施設を改装した、○レンガ倉庫という海に面した名所がある。
カフェやショップが入る向かい合った建物の間に
イベントがよく開催されている、開放された広場が広がっていた。
「………」
僅かに漂う潮風を感じる。
広場には、フリーのテーブルとイスが等間隔に置かれていて
ジャズの音楽が流れる中、多くの人々が楽しそうに談笑していた。
建物を照らす淡い照明は控えめで、遠くの人は認識できない。
「残念だけど、偽名だった」
広場に繋がる、外階段の手前に立って
タカくんが静かに口を開いた。
「逃げた婚約者。
本名が別にあって、年齢も違った」
「……!!」
「あんた達が出逢った結婚相談所、叩けばもっと出るぜ。
今度はちゃんとマトモなところを探した方がいいな」