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アンケートから生まれた Love story
第2章 漫画みたいな終わり方・始まり方
また動きを止められた。
イケメン(しつこい)に止められたら仕方ない、待つしかない。
「……断片的に、盗み聞ぎしかしてないけど
あんた金取られたんだろ?」
「え? あ、はいそうです」
それぞれの貯蓄金に加えて、2人で毎月一定額を入金しようねって決めたはずなのに
実は私しか貯めていなかったことも、同時に知ったのだ。
「残高33円なんて、初めて見ました。
先月までは確かに300万円ありました」
「……。それ、一般的にはデカい金額だろ」
「はい、残念ですが仕方ありません。
もう無いものは無いのです」
「取り返そうとか思わねぇの?」
この人との会話、テンポが速く感じる。
私の回りくどい話し方と全然違う。
「……取り返せるのでしょうか?」
「いや知らねぇけど」
「行方も分からず、連絡も取れないのに?」
「騙されたなら見返したいって思うのが “ 普通 ” じゃねえの……
ってこれも違うのか」