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アンケートから生まれた Love story
第7章 間違ってないよ
「……!」
ハッと我に返ると
向かい合って立っていたはずのタカくんが、私の横にまで来ていた。
「ま、待って…!」
「野郎、ぶっ飛ばして…」
「タカくん、ダメ」
慌てて腕を伸ばして、前のめりの彼を静止。
激しく動悸がするけど、ちゃんと状況は掴めている。
「あのな、これのどこに待つ理由が…」
「こ、子供が…っ」
「……!」
「子供がいるなら、今はだめ……」
極力小さな声で、目立たないようにそう言って
震える手でシャツの袖を掴むと……彼も静かに腕を下ろした。
タカくんの影に隠れるようにして、座ったままそっと体を後ろに向けると
「……っ」
頭をお団子にした、見た目5~6歳くらいの女の子が膝の上に乗っていて
奥の方から、大きなトートバッグを持った1人の女性が近寄ってきた。
「ごめんなさいね、パパなんて呼ばせて」
「「……!」」
「この子ったら気が早くて。
私がいつもあなたの話ばかりするから、待ちきれなくなっちゃったのよ」