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アンケートから生まれた Love story
第7章 間違ってないよ
突如襲ってきた眩暈によって、女性の顔を見ることができない。
……胸が圧迫されて、息をするのも苦しい。
話を聞くだけなのに、冷静さを保てない……
「……!」
彼等に体を向けて、私を隠すように立つタカくんが
前を見据えたまま、無言で右手を後ろに伸ばしてきた。
「……っ」
差し出されたその手に、自分の手を重ねると
駅の時よりももっと強い力で包まれて
……温かさが、伝わってきて
胸の奥から何かが込み上げてくる。
「ようやく終わったよ」
キャッキャとはしゃぐ女の子を抱きしめて
その人は女性に向けて優しい声で話しかけた。
「というか、終わらせたんだ。
これで最後にしようって決めて」
「最後?」
「ちゃんと君とこの子を幸せにしたいって、決めたんだ。
だから君の望む通りに式も挙げて…」
「わ~~い!いっしょ、いっしょ♡」
女性との会話の途中で、女の子が万歳をする。
「ママね、まっしろなドレス着たいって。
萌々(もも)も、おんなじ、お姫様の格好するの!」