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アンケートから生まれた Love story
第7章 間違ってないよ
── 目の前で起きている出来事が
まるで夢のように、ぼんやりとスローモーションで動いているようだった。
彼等が囲むテーブルの上のキャンドルライトが
ゆらゆらと揺れて……じんわりと滲んで見えてくる。
「ねぇ、無理してない?
いいのよ私は、ただあなたと一緒に暮らせるだけで…」
「大丈夫、その為に頑張ってきたから。
いつでも式場の下見に行けるよ」
「それは嬉しいけど、どうして急に
……!」
「君の家に行こう。
萌々には遅い時間だし、久しぶりにゆっくりと……
……ん? どうした?」
途中から、会話の内容が耳に入ってこなくなっていたけど
話が途切れたことは分かったので、顔を上げる。
「あの……なにか?」
テーブルの向こう側に立つ女性が、私達に気付いた。
その声で彼と女の子も同時に振り返る。
「……っ」
声を掛けてきた女性には、反応せずに
タカくんは立ったまま、すぐ側に座っている婚約者を見下ろして
最初は怪訝そうな顔で、見返した彼も
視線を私の方に向けると……明らかにギクリとした表情に変わった。