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アンケートから生まれた Love story
第7章 間違ってないよ
「……ごめん、ね」
深呼吸をしてから、ポツリと呟いた。
「 ‟ 私の方 ” が違ったんだね」
「……!」
「気付かなくてごめんなさい」
あ、言えた。
ちゃんと自然に言葉が出たじゃない、私。
そして
頭の中で、急に何かがパチンと弾けた。
「そうね、こうしましょう。
2年前私とあなたは偶然出会ってから意気投合した “ 友達 ” で、お互い予行練習をしようと決めた」
「……!」
「それぞれが別々に描く ‟ 理想の家族 ” として幸せな日々を迎える為には、それなりの長い訓練が必要で。
その甲斐あって、あなたは先にゴールに辿り着いたのよ」
「……」
「めでたしめでたし。
努力は裏切らない、素晴らしい結果を出してくれました」
……え?
なにそれ。
用意すらしていなかった意味不明な台詞が、自分の口からスラスラと出てくる。
そんな自分に関心すら覚えて、周りを見渡したけど
ここにいる私以外の全員が、呆気にとられた表情で固まっていた。
……めでたし、よね?
これで丸く収まるでしょう?
だってあなたは無事幸せを掴んだわけだし
もう一人だって……
「……」
・・・もう一人の、私は?