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アンケートから生まれた Love story
第7章 間違ってないよ
「ごめん」
「……!」
「まずは俺だけがここに来るべきだった。
あんなものを見せるために、連れてきたんじゃない」
夜風が心地よく吹き抜けるけど、タカくんは辛そうな表情をしている。
……どうして、そんな顔をするの?
あなたは何も悪くない。
「仕方ないよ、まさか奥さんになる人がいたなんて…」
「なんで殴ってやらなかった?」
「……!」
「最後に言った ‟ バカみたい ” が、あんたの本音だろ。
どうして直接ぶつけなかったんだよ」
……それは
急だったし、公共の場所だし
なによりも子供がいる前で、修羅場を繰り広げるなんて
そんなサスペンスドラマみたいなこと、出来ないじゃない……
「あの男だけ呼び出して、別の場所で問い詰めることも出来た。
気を遣ってやるようなことしなくていいんだ」
「……分かってる」
「しえりさん、分かってるなら…」
「違う…!」
思わず大きい声を出してしまった。
私の両肩を掴んだ、タカくんの手が止まる。
「……違うの……」
バカみたいって言ったのは、私自身に向けての言葉。
婚約者の彼じゃない。