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アンケートから生まれた Love story
第8章 2人の夜と、秘密
「簡単じゃねぇと思うけどな」
私の隣りに並んで、ヘッドボードに背中を付けるタカくん。
「謎の教祖の元で、ずっと正しいと思って進んできた道だろ?
急に方向転換するんだから…」
「うん、でもね」
緊張しているのは、隠せない。
初めて自らの意思で、これからを変えようとしているんだ。
私にとっては生まれて初めての心境で、この先どうなるかも分からない。
だけど
「 ‟ 進むべき ” じゃなくて、 ‟ 進みたい ” 方へ行きたい」
「……!」
「……タカくんと一緒に居て……今は素直にそう思ってる」
はっきり目を見ていったけど、結局逸らしてしまった。
自分の気持ちを口にするのは、ドキドキする。
「も、もちろんタカくんが良ければっていう承認が大前提だし
具体的にどうするってこともまだ分からないんだけど」
「……」
「とにかく言いたいことは
闇雲に婚活することは一旦中断しようかと…」
「いいよ」
握った手を持ち上げて、軽くキスして
タカくんは私を見て頷いた。
「新たな第一歩に、立ち会えて幸栄です」
「……っ///」
「言った通り、俺はあんたを迷惑なんて思ってないから。
どんな形でも傍に居ていいなら、喜んで」