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アンケートから生まれた Love story
第9章 花火
「~~~っ///」
……こんなことって、現実で本当にあるの?
「こんなこと、マジで起きるのって思っただろ」
自動扉を抜けて、外に立っている彼の元に駆け寄ると
私が心の中で呟いた言葉をそのまま、タカくんが発した。
……思った。
思ったし……本当に?
昼間高温注意報が出ていたくらい、この時間になっても蒸し暑い夜なのに
私の前に現れた彼は、清涼感で溢れている。
「待ち伏せしてた」
「~~えっ!? 嘘でしょ!?」
「うん、嘘。今着いた」
爽やかに嘘と言って、タカくんはビルを見上げた。
「最近ずっと終電近かったんだけど、今日は目途が付いたから早く上がったんだ。
で、興味本位にしえりさんの会社見てみようかって」
「……」
「高架下抜けたら、全然歩いてこれる距離なんだな。
こっち側ほとんど来ねぇから、意外だった……
……しえりさん?」