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アンケートから生まれた Love story
第9章 花火
……私、重症だ。
会いに来てくれたってことだけで、感動してる。
飛び上がりたいくらい感激してる。
でも、だめ。
ここで思いっきり万歳するとか、いい大人がすることじゃないから我慢しなきゃ。
「あー…、いきなり来たから
もしかして引いてる?」
重力を感じない体を、なんとか地に付かせようと必死な私は
彼にそんなことを言わせてしまうくらい硬化していたらしい。
引くなんて、とんでもない。
……むしろ
「私、幸せ」
「え? なんで?」
「ふふっ、なんでだろうね」
「……大丈夫?」
「うん、多分」
なんでって聞いたタカくんの顔は引いてるけど
私の頬は、両手で押さえてしまうくらい緩んでしまっている。
ピシッと後ろに固めた髪型、かっこいい。
今日ネクタイしてて、余計にかっこいい。
なによりも
「逢えて、嬉しい」
「……!」
「やっぱり私
あの日からずっと、タカくんに逢いたかった」