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アンケートから生まれた Love story
第9章 花火
~~って、あぁ本当に私のバカまた声に出してしまった
と気付いた時にはもう
タカくんが片手で自分の口を押さえていた。
「・・・笑い堪えてるでしょう」
「いや、感動してる」
「嘘ばっかり、肩震えてるよ」
「本当だって」
手を外した彼の口角は、やっぱり上がっている。
なんだってこうも私は、かっこよく応対できないのかしら。
スマート講座なんてものがあったら速攻申し込むのに。
「しえりさん。
もう9時だけど、今夜空いてる?」
腕時計を見てから、彼が一歩私に近付いた。
「晩飯まだだったら、一緒に」
「……! うん、喜んで…」
「それかうちに来ない? ここから駅3つ」
会社のエントランスから隠れるように
柱の影で、タカくんの手が私の手に触れた。
「逢いたかった、なんて可愛いこと言わなければ
このまま安全に帰せたんだけど」
「……っ///」
「不意打ち食らって……
なんか、心のド真ん中をやられた」