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アンケートから生まれた Love story
第9章 花火
「……タカくん、やっぱり姫宮くんの事知ってるの?」
「いや、全っ然」
そう言って歩き始めた彼の足取りは軽くて
私と手を繋いで、どことなく楽しそうな感じがする。
「だけどあの人も
先月初めの金曜に、泥酔した1人だなって勘付いただけ」
「え? 泥酔?」
「うん、隣りの女は酒に強いから平気だけど」
な、何かを既にインプットしてる……!?
流石大手に勤めるエリートだけあって、頭の回転は相当速いのだろうけど
私は別の意味で回っているから全然ついていけない。
「しえりさん、俺達
ダブル蓮の何かの陰謀にはめられてるのかも」
「……!?」
「どんな前科によるミッションなのか、知らないけど
弱みか、強みになるか……いつか聞いてみよーぜ」
もう笑っちゃってますけど……
そんなに楽しいことなら、私にも共有させてほしい。
「大丈夫? 私達はこのままで……」
「さぁね。人生って謎だらけだな」