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第9章 花火

「……俺が怖い？」


抱きしめられて、耳元で囁かれる。
キスだけで溶けてしまう私の体。


「怖く……ない」


タカくんは、この前もそう言って確かめてきて
私の過去を聞いて、気遣ってくれているからだけど

もうその質問は無意味に値する。

……私はこんなにも、あなたを求めているから……


「ここ弱いよな」


首筋から、デコルテにかけて
チクッと甘噛みされて、舐められて


「……んっ、あ…っ」


下りていく彼の頭に手を添えて、何とか声を我慢するけど
彼の手は私の肩のワンピースに掛かっていた。


「タ、タカく…っ」
「うん」
「～～っ///」
「声、頑張って抑えて」


指を入れて、肩紐をするっと外して
二の腕を滑らせるように、肘の位置まで引き下げられる。


「……っあ…、や…」


直接空気に触れた左胸。
下着も一緒に胸の下まで下げられてしまって、風が敏感な頂を刺激する。