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アンケートから生まれた Love story
第3章 問答無用で引き受けろ
……なんか今日マジでついてねぇわ。
って心の中で思っただけで、顔に出したつもりはなかったのに
「珍しいな」
不満な表情を読み取られた。
「そんなにお偉いさん達に会いたかった?
定例参加予定だった人員は来ないけど、課長は後で戻ってくるよ」
「……そうっすね」
「ちゃんとお前の手柄だって言うから、心配しなくていいよ」
「いえ、俺は蓮さん達のことを…」
と言い掛けてやめた。
なに媚売るみたいな真似しようとしてるんだ。
……ただ、できれば自分の口から伝えたかった。
今回の遠征で何度も思い知ったこと。
2年だけしか違わないこの人達が、相当の努力で作り上げた土台が
俺達後輩にとって固い基盤となり、どれだけ救われているか。
役職のジジィ達だけじゃなく、同僚達に知らしめる場にしたかったんだ。