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アンケートから生まれた Love story
第10章 軋み
……何度も後悔して
何度も失敗してきて
そう、母の言う通り
仕事は問題ないのに、恋愛や結婚となるとうまくいかなくて
……だけど、それは
いつまでたっても、私があなたから離れることが出来ないから……
「わ、私……」
両手にギュッと力を入れて、震える声を絞り出す。
「私、わ、わたし……は」
「なに?聞こえない」
「自分で、ちゃんと、歩きたいの」
「………」
「お母さんに決められた道じゃなくて、自分自身で…」
だけど、次の瞬間
バシッと
さっきよりももっと強い力で、今度は逆側を叩かれた。
「……っ」
いつもは、1回だけなのに
頬全体にじんじんと痛みが広がっていく。
……もういいかげんにして。
これ以上、みっともない姿を曝けさせないで……
「口答えする余裕があるなら謝りなさい!
知らない男と無断で外泊して、それでいて私に噛みつくなんて」
「……っ」
「とにかく一度しえりの部屋に帰りましょう。
こんな公共の場で恥をかかされて…
……!」