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アンケートから生まれた Love story
第10章 軋み
……母の罵声が、止まったから
反射的に閉じた目を、ゆっくりと開けると
「……!」
私と母の間に、秋が左腕を伸ばしていた。
「……なんで殴るんだよ」
擦れた、低い声でそう言って
もう一歩私の前に近付く秋。
……表情が見えないけど
きゅうっと胸が狭くなる。
「娘だろ、あんたの」
「……」
「さっきから彼女に浴びせる、酷い言葉も。
……言葉は凶器になる」
秋の発言に、母は一歩下がった。
……そして
「……どちら様?」
少しの沈黙を作ってから再び口を開く。
「自分の娘を躾けることに、あなたになんの関係があるのかしら」
「……!」
「人様の家の事情に、他人が口を出すなんて無神経も甚だしいわね…」
「お母さん…!」