この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
アンケートから生まれた Love story
第10章 軋み


秋の肩を抱いて、大丈夫と繰り返した彼が顔を上げて
……立ち尽くす私を見て、小さく頷いた。


……この人は……


「シェリー、119番通報してくれる?」

「……!」

「あなたは、駅員を呼んできてください」


私に電話するように言った後、すぐに母を見上げて指示をした彼は

……水泳でインターハイにも出場した
あの頃の、艶のある短い髪のままで


「ヒメ、この鞄持って。 タカが落ちそう」
「俺が電話した」
「……!」
「数分で来る」


黒髪の彼が、後方に向けて話しかけると同時に

後ろからスマホをポケットにしまったもう1人が
地面に膝を付けて、横に倒れそうな秋に手を伸ばした。


ふわりと揺れる、ウェーブのかかったブラウンの髪。
対照的な服と、アクセサリーの数。


「……っ」


─── 11年前と、同じ

大学当時、全ての在校生憧れの的だった同じ名前の2人

はっきり面影の残る彼らと、こんな形で同時に再会するなんて……



「タカ、深呼吸しろ。
ゆっくりでいいから」


鈴木くんと姫宮くんに、上体を支えられて
だけど秋はまだ目を閉じたまま、左胸を押さえて苦しんでいる。

どうして…… 発作なんて……


「……った……」


ほんの微かに、秋が口を開いた。




「俺が悪かった」


「……!」


「ごめん……」




/453ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ