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アンケートから生まれた Love story
第11章 後遺症
「蓮さん……俺
海外でも数回こうなったんです」
「……!」
「大口を逃したあの時は、渡航先で小規模のクーデターが起きてた。
当時の現地リーダー……みんな色々フォローしてくれて」
「……」
「だけどその時の状況を、後になっても全く思い出せない。
……あんなに迷惑かけたのに」
意味不明と憤る先方の激怒も受けるし、取り返す為に全力で挽回する。
それが自分だけに課された問題なら、なんだってやる。
だけど、結果を残すために奮闘しても
制御出来ねぇ部分が、結局周りの足を引っ張ることになってしまう。
「……タカ、人はみんな完璧じゃない。
助け合うのは当たり前だよ」
「分かってます、だけど俺は
蓮さんと瀬名さんを心の底から尊敬してる」
「……!」
「プライドを持って挑みたい。
同じ位置に立てるように、いつか追い越せるように。
……それが俺の目標だから」
才能を備えた完璧な2人でも
間違いなく陰で努力をしたから、若くして今の地位を確立したんだ。
俺も同じように
自身の妨げとなる障害と、共存して生きていける道があるかもしれない。
滅多に起きない
‟ その場面 ” さえ、避けることが出来たなら
……だけど
今回で俺は十分思い知った。