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アンケートから生まれた Love story
第11章 後遺症
.。.:* side * Sherry *:.。.。.:**:.。.。.:**:.。.。.:**:.。.。.:**:.。.
─── 東京駅から少し離れた、緊急外来を受け付ける総合病院
病棟から離れた、メインフロアの待合室
天井まで続く大きなガラス窓から
周りのビル群に反射した、真っ赤な夕陽が差し込んでいる。
自分の手元に視線を落としたまま、窓際のソファに座っていると
「……!」
私の足元に影が伸びてきて
顔を上げた先に、姫宮くんが立っていた。
アッシュブラウンの髪が、照らされて輝いている。
……胸の奥から込み上げてきて、声が出てこなくて
ぐっと胸を押さえて、見つめ返すと
「大丈夫、まだ蓮がついてる」
「……!」
「……あいつは眠ったよ」
数時間前と同じ切ない表情で、彼は小さく頷いた。
「……っ」
姫宮くんの方が、秋とは初対面なのに
秋の状況をこうして説明してくれるのは
搬送されて、個室に移されても
私がここから動くことが出来ないからだ。