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アンケートから生まれた Love story
第11章 後遺症


「診察した医者が、念の為今日は入院って言った」

「……!」

「さっき一度目を覚ましたけど。
薬飲ませて、このまま眠るだろうからって」


ミネラルウォーターのペットボトルを私に渡して、姫宮くんが隣りに並んで座った。

……窓の外に、茜色の空が広がっていて
同じ方向を見つめる私と彼の間に、沈黙が流れる。


秋の言っていた先輩は、鈴木くんだった。
待合せをした彼と一緒に、なぜか姫宮くんもいた。
 

……偶然が重なった再会

だけど今は、それよりも



「……秋は、何か言ってた……?」



ようやく絞り出した声で
小さくそう聞いたけど、姫宮くんは答えない。


……なにか、あったの?
どんなことを話したの?

聞きたいのに
胸の奥が苦しくて、押し潰されそうになる。



「……シェリーは知ってるかもしれねぇけど」


暫くしてから、彼が口を開いた。


「20代後半は誰もが通る道で
あいつも最近までずっと、海外を飛び回っていたらしい」

「……!」

「案件によってはディープな所まで行くこともあるって
さっき蓮から聞いた」






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