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アンケートから生まれた Love story
第11章 後遺症
「俺の実家は、完全に母親と姉に支配されて
昔からぶっ飛んでいたんだ、色々」
険しかった表情を少しだけ崩すと
姫宮くんは視線を上げて、外を見つめた。
「姉貴にとって俺は弟という名のパシリ。
機嫌悪ぃ時なんて蹴っ飛ばされて買い出しさせられてた」
「……!」
「親父は完全放任主義だったし
自分のことは自分で勝手にやれって感じで、髪染めてもピアス開けても無反応だった」
姫宮くん、お姉さんがいるんだ。
きっと相当美しいんだろうな。
初めて聞く彼の家族構成を想像しながら、頷くと
「……だけど」
姫宮くんの視線は、まっすぐ前を向いたまま
「外傷を負わせる程の暴行や
人間性を否定するような精神的な攻撃なんて、一度もない」
「……!」
「教育や躾だと勘違いしている、虐待だ。
……そんなのは、家族じゃない」