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アンケートから生まれた Love story
第11章 後遺症
「……秋……ごめんなさい……」
込み上げる感情が
どうしようもできなくて両手で顔を覆った。
「……シェリー…」
「姫宮くん。私、秋に助けてもらったの」
「……!」
「それなのに私は
秋のことをなにひとつ理解していなかった」
……秋、あなたの過去は
きっと私が想像するよりもずっと、ずっと苦しいもので
それをこんな形で呼び起こしてしまうなんて……
「……!」
右腕に、姫宮くんの手が触れた。
そっと力を入れられて、顔から外される。
「姫宮く…」
「あんたのせいじゃない」
「……!」
「あいつはそんなこと一言も言ってねぇし
……俺も蓮も、ちゃんと分かってる」
すぐ隣りで寄り添ってくれる彼が、小さく息を吐いた。
「……全然関係ない、こっちの話なんだけど」
「……!」
「数年前に、俺の嫁が……美和が
ある男に2年もの間、苦しめられていた」
「……」
「すっかり洗脳されてて、“ 自分が悪い ” って。
責任があるから逃れることは絶対にできないって、頑なにそう言ってたんだ」